前回の投稿の続きです。これは患者さんから聞いた話です。
ある整形外科クリニックが新規オープンしました。そのクリニックは「ゴッドハンド」と呼ばれる外科医がいるそうで特に腰の手術を得意としているという情報が出回りました。狭窄症やヘルニアなど腰に悩みを持つ患者さんが多く来院されたそうです。そして、不必要な方もいたはずなのに、多くの方が腰にボルトを入れられたり、背骨の一部を切除される手術がされました。その結果どうなったか。手術後の後遺症に悩まされる患者さんが後を断たなくなってしまったのです。そのクリニックは早々に閉鎖し、その尻拭いは他の病院に委ねられることになりました。聞くところによるとそのゴッドハンドを謳う外科医はまだ50代にも関わらずお亡くなりになられたそうです。
この話を伺ったとき、本当にそんなことがあるのかとぞっとしました。と同時に因果応報だなとも感じてしまいました。
世の中には自称「ゴッドハンド」を名乗る人間が多すぎるような気がします。それはただのビジネスであり、そこに食いつく人たちをターゲットにした金儲けに過ぎません。ただ今回の話の場合、多くの患者さんに後遺症を残してしまったという大きな罪があります。それが巡り巡って自身に還ってきたのでしょう。
というわけで自称「ゴッドハンド」に注意しましょう。本当にすごい人はそんな表現使いません。僕ですらたまに患者さんから「先生の手はゴッドハンドですね!」なんて言われますけど、そんなんじゃありませんから~。話の主旨が逸れてしまいましたね。次回は「じゃあ手術を勧められてしまった人はどうしたらいいのか」について書きたいと思います。
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