手術しかないと言われていた肩の腱板断裂でも手術を回避できているケース

「腱板断裂と診断されて医者には手術しかないと言われている」
「できれば手術はしたくない」
「術後も痛みが出たり再断裂する恐れがあると聞いて手術は怖い」
「なんとか手術せずに良くできる方法はないかな」

 

このような方に本記事はおすすめです。
腱板断裂と診断され、手術しかないと言われた方でも適切に身体の状態をケアしていけば、肩の機能は取り戻していくことが出来ますし、痛みもなくなるケースが多いです。

 

当院では棘上筋腱が完全断裂と診断され手術しないと治らないと言われたクライアントさんがいましたが、今では肩の痛みはほとんどなくなり、医者からも手術は様子見ましょうと言われ、手術を避けることに成功しています。

 

今回はそのクライアントさんがどのようなお身体の状態だったのか、改善までどれくらいの期間がかかっているのかを紹介します。

腱板断裂でお悩みの方は手術ではなくこのような道もあるのだと参考にしていただければ幸いです。

 

棘上筋腱の完全断裂と診断されていても肩は上がる。


最初に来院されたときの症状としては肩を動かすと痛いということと、夜間痛がひどく眠れないということでした。

棘上筋腱の完全断裂ですから、多分肩は上がらないだろうと思っていたのですが、肩は痛いながらも180°外転できていました(肩が上までしっかり上がる状態)。

棘上筋腱の筋力テストでも痛みは出るものの肩を外転した状態で保持できる感じでした。(もちろん長時間はやりません)

棘上筋腱が完全断裂していたら、普通は肩が上がらなくなると思うのですが、今回の場合は上がりました。

MRIの画像も見させて頂いたのですが、確かに断裂している部分はあるもののくっついているように見える部分もあり、おそらく個人的には完全断裂ではなく部分断裂なのだろうと思いました。ですが、医者は完全断裂という診断でした。

ちょっとそのあたりのこと分からないので、整形外科の先生で詳しい方いたら教えてください。

 

肩以外のお身体の状態

症状として肩の痛みが酷かったのですが、それ以外にも常に首や肩、背中のコリがひどい状態で、本人いわく「バキバキ」な感じだそうです。

首や背中、腰に痛みが出ることも多く、性格からか身体を緊張させやすい傾向にありました。
首や背骨、骨盤などの骨格の歪み、筋肉の過緊張に伴い自律神経系のバランスも崩れていました。

 

腱板断裂を起こしてしまう背景


そもそも腱板断裂を起こしてしまう背景には適切な身体の状態で肩を使えていないということが挙げられます。
首や背骨、肋骨などの歪みによって肩関節は正常な軌道で動くことが出来なくなります。肩への血液循環にも影響が出ます。自律神経系の緊張(交感神経優位の状態)は肩への血管やリンパ管を収縮さえ、組織の回復に必要な体液循環の妨げになります。

 

今回のケースでも肩関節に負担がかかりやすい状態と、肩の組織が回復しづらいという条件が揃っていました。
腱板断裂は外傷によって生じること以外では、必ずお身体に腱板断裂を起こしてしまう背景があると言えます。

 

どれくらいで改善したか


夜間痛は1か月くらいでなくなってきたのですが、ご本人が治ったと勘違いして無理して肩を使ってしまったため、再度痛みが出てしまいました。
そこから痛みがなくなるまでさらに2か月くらい要しました。
半年くらいしてくると肩の動きがスムーズになり動作時痛も軽減してきました。

 

完全断裂と診断されているくらい損傷していた肩の組織ですから、回復まで時間がかかります。さらに普段から身体を緊張させてしまいやすいという本人の癖も影響していると考えられます。

ですが、時間がかかってもしっかりとケアをすることでこのような結果が得られました。

 

手術が必要と言われた整形外科に行き、もう一度見てもらうと、これなら手術は様子見しましょうと言われたそうでした。

 

完全に治っているわけではない

注意していただきたいのは完全に治っているわけではないということです。断裂した組織はくっつくことはありません。
無理をしたり、身体を粗雑に扱っていればいくらでも再断裂のリスクはあります。

 

ですが、断裂した部分含め、肩周囲の組織が回復(炎症が治まり、組織が治っていく)することで肩の痛みはなくなり、日常生活を送るうえでの動作に支障が出なくなっていきます。

 

自分の身体を大切にし、肩の状態とうまく付き合っていくということは必要ですね。

どうしても身体が緊張しやすい性質をご本人も理解しているので今でも2~3週間に1回は当院に来られてお身体のケアを続けています。

こんな方は改善が困難


最後にこのような方は腱板断裂の改善が困難だということをお伝えします。
それは無理して肩を使ってしまう方です。

 

腱板断裂を起こしているということはそれだけ肩が重症な状態です。
決して無理に肩を使ってはいけないですし、痛みを伴う動作は避ける必要があります。
それにも関わらず、無理して肩を使ってしまっている方は残念ながら改善は困難ですし、組織が回復したとしてもまた傷つき壊れてしまいます。

 

まとめ

・棘上筋腱の完全断裂と診断。手術しかないと言われていた。
・夜間痛や動作時痛がひどいものの肩を上げる動作は可能だった。
・腱板断裂を起こしてしまう背景には骨格の歪みや自律神経の緊張がある。
・肩の組織の回復にはある程度時間がかかる。

 

いかがでしたか?
手術が必要と言われている腱板断裂でも今回のケースのように手術を回避することは可能です。
いくら手術をしたとしても身体の状態が変わっていなければいくらでも再断裂するリスクがあります。
しっかりと身体をケアして肩にとって良い身体の環境にしてあげることが得策だと私は考えています。

腱板断裂でお悩みの方はぜひこのような道もあるのだと知っていただき、お身体を大切にすることに目線を向けていただければ幸いです。

この手術しかないと言われていた肩の腱板断裂でも手術を回避できているケースを書いた人

プロフィール画像

丸井恒介(まるいこうすけ)

出身地 東京
生年月日 1985年2月3日
国家資格 理学療法士
所属 IOAJ
(International Osteopathic Association of Japan)
経歴 平成 21年日本リハビリテーション専門学校入学
日本リハビリテーション専門学校理学療法学科卒業
平成 25年医療法人社団河井病院勤務
平成 27年全日本オステオパシー学院卒業
平成 27年IOIAJ入会
ジム ジェラスD.O. トム シェーバーD.O. に師事
042-302-5447
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