
東京都府中市で頭蓋骨を調整する整体を受けたけどめまいが改善されない方
「よくめまいの原因は頭蓋骨って書いてあったりするけどほんと?」「頭蓋骨の整体を受けたけどめまいは良くならないけど、、、」「私のめまいは何が原因になっているの?」
メニエール病をはじめとしてめまいの症状で医療機関に行っても薬を処方されるだけで中々改善しない方は多いです。
その結果、インターネットで調べてみるとめまいの原因が頭蓋骨にあると書かれている記事を見かけ、それを信じて頭蓋骨を調整してくれる整体に通ったけども、残念なことにめまいが改善されなかったという方もいます。
なぜ頭蓋骨の調整を受けてもめまいが改善されなかったのか、めまいと関係が深いところはどこなのかということをオステオパシーの研究報告も交えて解説していきます。
本記事の内容
動画でも解説しています。良かったらご視聴くださいませ。
なぜめまいで頭蓋骨?
頭蓋骨の中には平衡感覚に関わる内耳があり、それが側頭骨の近くにあります。
なので、側頭骨のバランスを改善することが大切だと書かれている文章を見たことがあるのではないでしょうか?
確かにそれは間違いではなく、側頭骨の歪み・捻じれはめまいや耳鳴りを起こす原因になりえます。
これはオステオパシーの文献にもあり、側頭骨の外旋・内旋(歪み・捻じれ)はめまいの原因となり得るとの報告があります。
King HH. Chapter 48 Osteopathy in the Cranial Field. In Chila AG(ed): Foundations of Osteopathic Medicine. Lippincott Williams & Wilkins: Philadelphia, pp 728-748
側頭骨とは上の写真で言うと茶色のところになります。
オステオパシーの研究でも側頭骨がめまいの原因になることが分かっています。
では、なぜ頭蓋骨を調整してもめまいが改善されないのでしょうか?
めまいの原因は多岐に渡る
ここで二つのオステオパシーの研究報告を紹介します。
・メニエール病では一般集団に比べ、顎関節や頭蓋顎関節、頸椎の機能障害(歪み・捻じれ)が高い確率で見つかり、症状がいくつかの体性運動と関連している。メニエール病の患者で診られるめまいは後頭環椎関節や環軸関節、顎関節の運動ともっとも深く関連している
Bjorne A, Agerberg G. Craniomandibular disorders in patients with Menieres disease: a controlled study. J of Orofacial pain, 1966: 10:28-37
・メニエール病の症状には後頭環椎関節、環軸関節、外側翼突筋の体性機能障害の間にはとくに関連があるようである。
Bjorne A, Bevern A, Agerberg G, Odont G. Cervical signs and symptoms in patients with menieres disease: a controlled study. Journ of Craniomand Pract 1998; 16:194-202.
上記の報告から分かる通り、メニエール病などのめまい症状の多くの方は顎関節や頸椎の問題を抱えていることが多いことが分かっています。
つまりは頭蓋骨だけの問題ではないということですね。
めまい症状には複数の要因が重なり合って起きていることが大半なのです。
側頭骨の歪み・捻じれがめまいを起こす要因にもなっているとのことですが、ではその側頭骨には何が連結しているのかを考えてみる必要があります。
側頭骨は後頭骨と連結して、その後頭骨が頸椎と繋がっています。
側頭骨は顎関節とも関節を為しています。
頸椎や顎関節が側頭骨に影響を与えるのは必然ですね。
でも、それだけではないのです。
実際、私もめまい症状を訴える方のお身体の状態を見させていただくと、頸椎や顎関節をはじめとして身体の多くの部分で問題が見つかります。
ここに頭蓋骨の整体を受けてもめまい症状が改善しなかったというポイントがあります。
頭蓋骨の歪みは身体全体の問題
頭蓋骨を調整するという整体は増えてきましたが、実際に本当に頭蓋骨のことをしっかりと学んでいるのかどうかは正直怪しいところです。
小顔矯正や小顔整体なんてもってのほかですからね。
頭蓋骨は頭蓋骨単体で成り立っている訳ではなく身体のあらゆる部分から影響を受けます。
骨盤、背骨はもちろん上肢や下肢からも影響を受けます。
頸椎や顎関節からも筋筋膜の繋がりから頭蓋骨に歪み・捻じれをもたらします。
それらをしっかり見ることができる整体というのは少ないのではないでしょうか?
あなたが頭蓋骨の整体を受けてもめまい症状が改善しないのはこうした多くのポイントを見落としている可能性があるからです。
頭蓋領域のオステオパシーの創始者であるサザーランド博士も頭蓋骨と身体全体の繋がりを重要視していました。
オステオパシーとは身体全体を見ることです。
まとめ
いかがでしたか?
あなたが頭蓋骨を調整する整体をうけてもめまい症状が改善しないのは多くの見落としている点がある可能性が高いです。
頭蓋骨は頭蓋骨だけで成り立っているのではなく身体全体から多くの影響を受けます。
しっかりと身体全体を見るのがオステオパシーです。
頭蓋骨の整体を受けても改善しなかった方はそこで諦めずにオステオパシーの施術を受けることをお勧めします。
このめまいの原因は頭蓋骨から?を書いた人

丸井恒介(まるいこうすけ)
出身地 | 東京 |
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生年月日 | 1985年2月3日 |
国家資格 | 理学療法士 |
所属 | 全日本オステオパシー協会 日本オステオパシー連合 IOAJ (International Osteopathic Association of Japan) |
経歴 | 平成 21年日本リハビリテーション専門学校入学 日本リハビリテーション専門学校理学療法学科卒業 平成 25年医療法人社団河井病院勤務 平成 25年日本オステオパシー協会入会 平成 27年IOAJ入会 平成 28年府中オステオパシー まるちゃん整体院開業 |
趣味 | ピアノ、筋トレ、バドミントン |