脊柱側弯症と自律神経失調症の合併

「高校生のころから側弯症と診断されて、そのころから胃もたれや吐き気、うつや不安がひどい状態が続いている」「腰やあばら骨が頻繁に痛くなり、どうしたらいいのかとパニックになってしまうことも」「脊柱側弯症が進行すると自律神経の不調も出てきてしまうのだろうか。脊柱側弯症と自律神経失調症って合併して起きてしまうのか?」

 

脊柱側弯症に伴って上記のように自律神経に関わる不快な症状が出る方は多いです。

しかしながら、現在は脊柱側弯症と自律神経が密接に関係していると捉えている医師は多くはありません。

 

そこで本記事では脊柱側弯症と自律神経がどのように関係しているのか、どのような症状が出やすいのか、どう対策していけばいいのかを解説していきます。

 

この記事を書いている私はオステオパシー歴7年、臨床歴9年、理学療法士【国家資格】を取得しており、総合病院で3年間勤務経験があります。
脊柱側弯症の方を多く施術し、症状を改善してきた実績もあるので、記事の信頼性に繋がるのではと思います。

 

脊柱側弯症と自律神経


ネッター解剖学図譜より

自律神経は脳から背骨を通って骨盤まであり、そこから各臓器や身体に向かって神経を伸ばしています。

 

自律神経の中枢は脳にあります。
脳の視床下部というところで自律神経のコントロールがされています。
体温の調節、血圧の調節、睡眠・覚醒の調節、摂食・摂水の調節、など生命活動の調節に重要な役割を担っています。また、ホルモン分泌のコントロールをしている部分でもあります。

 

そこから自律神経は背骨を通って骨盤まで至っています。
副交感神経は脳や骨盤から各臓器や身体に向かって神経を走らせいます。
一方、交感神経は背骨から各臓器や身体に向かって神経を走らせています。

 

副交感神経はご存知の通り、リラックスするときに働く神経ですね。
交感神経は逆に活発になるように働く神経です。

 

このブレーキとアクセルのバランスを担っているのが自律神経です。

 

脊柱側弯症があるとこの自律神経の走行上にゆがみやねじれが発生してしまいます。

その結果、神経への栄養供給や老廃物の排泄が滞りやすくなり神経の働きが鈍くなるという機能低下を起こします。

だから、脊柱側弯症の方は自律神経の不調が出やすくなってしまうのです。

 

脊柱側弯症によって出やすい身体の症状

・頭痛
・肩こり
・首の痛み
・げっぷが出やすい
・胃もたれ
・吐き気
・あばら骨の痛み
・お腹を下しやすい
・腰痛
・生理痛、生理不順
・うつ
・不安障害、パニック障害

 

うつや不安障害・パニック障害などは心の問題だと思われがちですが、そうではありません。
脊柱側弯症に伴う体のゆがみが問題となって、脳や自律神経、内臓の機能低下を招くことで「心身が正常に働かなくなってしまった」状態なのです。

 

背骨と胸郭のゆがみ


脊柱側弯症の場合問題となるのが背骨と胸郭のゆがみです。
胸郭とは背骨と肋骨と胸骨から構成されていては肺と心臓を守り、呼吸のたびに上下運動をしています。

そこには横隔膜があり、横隔膜には食道が通っています。

この胸郭のゆがみがあることで様々なからだの問題が出てしまいます。
げっぷが出やすい、胃もたれ、吐き気などの胃・食道に関わる不調は胸郭のゆがみに伴う横隔膜の捻じれが原因だと言っても過言ではありません。
また、あばら骨の痛みが出やすいのも胸郭のゆがみによって一部の肋骨に負担が掛かってしまうからです。

背骨と内臓の反射

背骨から内臓に向かって自律神経が出ているため、背骨のゆがみがそのまま内臓に影響を与えることが分かっています。これを「体性内臓反射といいます」

代表的な体性内臓反射の例

首、背中の真ん中やや左 心臓
右側の首・肩・肩甲骨・背中 肝臓
腰、お尻 小腸、卵巣・子宮
両側の腰 腎臓

 

脊柱側弯症で自律神経失調症にどう対応していけばいいのか


病院に行くと脊柱側弯症の治療は経過観察か装具療法が主体になります。
年齢や人によって進行度合いは異なり、ひどくなると手術が適応されます。

病院で経過観察を受けている場合、なかなか症状が改善せずに一生このままで側弯の進行に怯えながら生きていかないといけないのかと不安を抱えている方も多いです。
また脊柱側弯症と自律神経失調症が関連していることが余り認識されていないことも問題のように思えます。
側弯症の影響で身体の痛みや内臓に不調が出ているのを痛み止めの薬や内服薬等で対処していたとしても本当の解決とは言えないでしょう。

脊柱側弯症は理学療法士のいる整体で

脊柱側弯症で自律神経の不調にお悩みの方におすすめしたいのが「理学療法士が行っている整体」です。
経過観察の程度によりますが、理学療法士がいる整体で施術をしてくれるところはあります。

理学療法士は身体の専門家であり、背骨や自律神経の関りも熟知しています。
一般的な整体だと怖いかもしれませんが、理学療法士であれば無理のない施術であなたの身体の状態を改善してくれることでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
脊柱側弯症と自律神経失調症は身体の構造からも密接に関係していることが少しでも理解して頂けたら幸いです。
経過観察の脊柱側弯症の方で少しでも身体の調子を良くしたいとお考えの方は理学療法士がいる整体に行くと安心して身体を調整してもらうことができます。
当院も側弯症の方に対して多く施術している実績がございますので、お悩みの方はいつでもご相談ください。

この脊柱側弯症と自律神経失調症の合併を書いた人

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丸井恒介(まるいこうすけ)

出身地 東京
生年月日 1985年2月3日
国家資格 理学療法士
所属 全日本オステオパシー協会
日本オステオパシー連合
IOAJ
(International Osteopathic Association of Japan)
経歴 平成 21年日本リハビリテーション専門学校入学
日本リハビリテーション専門学校理学療法学科卒業
平成 25年医療法人社団河井病院勤務
平成 25年日本オステオパシー協会入会
042-302-5447
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