ストレッチしても足がつる!筋肉がつるメカニズムと対処法

「ストレッチしているけど夜中に足がつってしまう」
「体のあちこちがよくつって辛い」
「ストレッチしているけどどうしてつっちゃうの?なんかいい方法はないかなぁ?」

 

そんな疑問にお答えします。

 

足がつると「筋肉が疲労しているからストレッチをすると良い」というようなことは皆さん聞いたことがあるかと思います。
ですが、しっかりストレッチをしていても夜中に何度も足がつってしまったり、足だけでなく体のあちこちがつってしまうという方もいらっしゃいます。

 

特に40代以降の方が多いような感じがします。

 

足がつったり、体のあちこちがつってしまうと辛いし夜もゆっくり眠れません。何よりつる痛みの恐怖で「またつったらどうしよう、嫌だなぁ」と不安になってしまいますよね。
また頑張ってストレッチしているけどなかなかつるのが治らないという方に本記事は助けになるかと思います。

 

本記事では筋肉がつるメカニズムやストレッチ以外の対処法をお伝えしていきますので参考にして頂けたらと思います。

 
 
この記事を書いている私はオステオパシー歴8年、理学療法士【国家資格】を取得しており、総合病院で3年間勤務経験があります。
生理学を学び医学的知識を有しているので記事の信頼性に繋がるかと思います。

足がつるメカニズム


筋肉がつるメカニズムなのですが、実は詳しいことは解明されていないのです。
その中で有力になっているのが体の「電解質の異常」です。電解質の異常と聞くといまいちピンと来ないけど、聞いたことはあるという方も多いかもしれませんね。

 

「電解質の異常」がなぜ筋肉がつることに関わってくるかを知るには生理学を学ぶ必要があるのですが、今回は生理学を学んだことがない人でも出来る限り分かりやすくお伝えします。

 

筋肉の収縮に関わるイオン(電解質)

電解質(イオン)とは、水に溶けると電気を通す物質のことです。
筋肉の収縮に関わるイオンはナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオンです。

筋肉を構成している繊維はミルフィーユ状になっていてミオシンとアクチンというたんぱく質が互いに重なりある構造をしています。

 

筋収縮の過程


①脳から筋肉を収縮する命令は電気刺激となって神経を伝わり、神経終末(神経の終わり)に到着すると筋肉細胞へアセチルコリンが放出されます。
②アセチルコリンを検知した筋肉細胞はナトリウムイオンチャネルが開口してナトリウムイオンが細胞内に流入し、ナトリウムイオンとカリウムイオンで差が生じることで活動電位が発生します。
③活動電位によって筋肉の筋小胞体にあるカルシウムイオンチャネルが開口し、蓄積されているカルシウムイオンが筋細胞に放出されます。
④カルシウムイオン濃度が上がり、ミオチンとアクチンがスライドして重なります。
⑤ATP(エネルギー)を使ってミオシンが変形して滑り込み筋肉が収縮します。
⑥筋肉の弛緩の時には筋細胞からマグネシウムイオンが放出され、カルシウムイオンの濃度が下がり、筋肉の収縮が解除されます。

 
これ読んでみても多分なんのこっちゃ?って方も多いかと思います。

分かりやすく説明すると

脳からの刺激⇒筋肉にアセチルコリンを放出⇒ナトリウムイオンとカリウムイオンの電位差が生まれる⇒カルシウムイオンが放出⇒筋収縮⇒マグネシウムイオン放出によりカルシウムイオンの濃度が下がる⇒筋弛緩

 

という流れです。

筋肉が収縮するだけでもこれだけの電解質の活動が筋肉内で起こっているのです。

 

よく足がつる、ストレッチしても筋肉がよくつってしまう人は


筋肉の収縮のメカニズムから考えてみると、筋肉の収縮や弛緩に必要な電解質が不足している可能性があります。

例えば、血中のカルシウムイオンの濃度が下がってしまうと「テタニー」と言って異常な筋の硬直が見られるようになります。

そこまで病的な状態でなくても、筋の収縮と弛緩に関わるイオンバランスが崩れてしまって筋肉がつると考えられています。

 

筋肉の収縮に必要な電解質を含む栄養素

電解質のバランスを良くするために必要な栄養素は以下の通りです。これらの栄養素はミネラルとも言われています。

ナトリウム
いわゆる塩分

カリウム
新鮮な野菜や果物、魚、赤身肉など
水溶性のため加熱に弱い

カルシウム
牛乳やチーズなどの乳製品、小魚や干しエビ、牡蠣などの魚介類

マグネシウム
大豆食品(豆腐、納豆など)、ナッツ類(アーモンドなど)

 

これらの栄養素をバランスよく摂取することがつらない身体になるために必要になってきます。

 

電解質異常を招く習慣


アルコールの飲み過ぎ⇒低カリウム血症・低マグネシウム血症を招く
アンバランスな食生活⇒必要な栄養素を摂取しきれていない

電解質異常を招く病気

腎不全、甲状腺機能低下症、肝硬変、急性膵炎、など

バランスの良い食事を


ストレッチをしているのに度々足がつったり、体のあちこちがよくつってしまうという方は一度食生活を見直してみましょう。

普段から電解質のバランスが良くなるような食事を心がけることが大切です。

夏や寝苦しい夜が続くと汗で出てしまって意外と塩分が足りていなかったり、カルシウムが普段から摂取不足な方は多いですよ。

 

おすすめは梅干し


私が個人的におすすめするのは梅干しです。

梅干しはミネラル分がたっぷり含まれていて疲労回復効果が高い食べ物です。
・梅干しはカルシウム吸収を助ける
・塩分(ナトリウム)はもちろんのこと、カルシウム、マグネシウムも豊富に含まれている

私の母がよく夜に足がつると困っていたので、「梅干しと牛乳を飲んで寝るといいよ」と伝え実践してみたところ、足がつることがなくなったそうです。

いくらストレッチしてもなかなか足がつってしまう方はぜひ試してみてください。

 

まとめ

いかがでしたか?
筋肉の収縮にはたくさんの電解質が関わっています。
いくらストレッチしても足がつってしまうという方は電解質のバランスが崩れていることが考えられます。
そんな方はミネラルバランスを意識した食生活をしてみてください。
夜に足がつって困るという方におすすめなのは寝る前に「梅干しと牛乳」です。
ぜひお試しあれ。

このストレッチしても足がつる!筋肉がつるメカニズムと対処法を書いた人

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丸井恒介(まるいこうすけ)

出身地 東京
生年月日 1985年2月3日
国家資格 理学療法士
所属 IOAJ
(International Osteopathic Association of Japan)
経歴 平成 21年日本リハビリテーション専門学校入学
日本リハビリテーション専門学校理学療法学科卒業
平成 25年医療法人社団河井病院勤務
平成 27年全日本オステオパシー学院卒業
平成 27年IOIAJ入会
ジム ジェラスD.O. トム シェーバーD.O. に師事
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