手で触れているだけで何が変わるんですか【当院でやっている施術の意味】

「手で触れているだけで何が変わるんですか!?」
「こんな施術なら来なかった!!」

 

つい先日初めて来院された方に施術が終わった後に言われてしまいました。
不快な思いをさせてしまい申し訳ありませんでした。

 

施術前に事前に説明していたのですが、私の施術や説明に納得していなかったのでその方から料金はいただいておりません。

 

今回このように言われたのは私が7年間営業していて初めてのことです。
施術の方法は問診後に説明しているし、ホームページにも記載しています。

 

施術前になんか違うなと思って施術を受けずに帰っていった方、もしくはなんらかの事情でこちらから施術をお断りしたことはありますが、施術後に今までこのようなことを仰る方はいませんでした。

 

なので今後このようなことが起きないように今回は、

・手で触れていることで身体に何が起こっているのか、私が何をしているのか。
・何かをされるということはどれだけ身体に影響を及ぼしてしまうのか。
・当院はこのような方には合いませんよ。

 

ということを解説していこうと思います。

 

上記二つはやや施術を学ばれている方向けになってしまいますが、できるだけ一般の方でも分かりやすく解説できればと思います。
身体の繊細さ奥深さを知れるいい機会になるかと思いますので、最後までお読みいただければ嬉しいです。

 

手を触れているだけの施術の意味。


触れている時に何をしているのか疑問に思う方は多いかと思います。
私もそうでした。

 

結論から言いますと、何もしていません。
本当に何も私から働きかけるようなことはしていないのです。

 

していることはあなたの身体のリズムを聞いて同調しているだけです。
身体のリズムと聞いて何を思い浮かべますか?

 

1番分かりやすいの呼吸ですね。
私はよく鎖骨から先に始めることが多いのですが、両方の鎖骨を触れて呼吸を感じてみます。大半の場合不均衡さを感じられます。

 

右がやや下がり気味で呼吸が入ってきづらかったり、逆に左は上がりすぎていて息を吐くときに下がっていかなかったり、
そこで筋膜の捻じれ感を感じたりもします。

 

そんな、その人のありのままの身体の状態を感じ取ることが出来ます。
そのまま手を通して観察していると不思議なことが起きてきます。
次第に鎖骨で感じていた左右の不均衡さがなくなっていき、均等にバランスよく呼吸と共に動くようになっていきます。

 

この過程がすぐに済む人もいれば時間がかかる方もいます。

 

なぜ、このようなことが起こるのでしょうか?

その背景に身体では様々な作用が起きています。
余計な刺激を入れないので、徐々に筋肉の緊張が落ちついていきます。
筋膜の捻れが巻き戻しをされるようにゆっくりと解消されていきます。
靭帯の緊張のバランスも変わり骨格自体のバランスも変わります。

 

自律神経系にも作用し、交感神経が落ち着き副交感神経が優位になりリラックスしてきます。
毛細血管が広がり、血液・リンパ循環が促されます。

脳脊髄液の循環も促されます。

 

身体が静かになっていき、その静けさ、何もなさから本来の治癒の力が湧いてきます。

そして、それは触れている鎖骨だけでなく全身に波及します。

 

このような感じで全身を、あなたに必要なところに触れていき調整していきます。

これは私がやっているのではなく、あなたの身体に内在している力がやっていることなんです。

なかなか言葉で伝えても分からないかもしれません。
この手法は体験を通して手から手へと伝えられてきたオステオパシーの伝統的な技法です。

 

体感としては何も感じないかもしれないし、身体の感覚が良い方は「なんかもにょもにょ身体が動いていた」とか「足を触られているのに首にすごく響いた」というように身体の反応を感じられる方もいます。
施術中に何かを感じなきゃいけないという訳ではありません。
施術を受けて頂いた方のインタビュー動画でも、大体の方が「なにをされていたのか分からない」「これで本当に治るの?と思った」というように言われています。

ただリラックスして何も考えずに受けていただくのがベストです。
眠っていただいて構いません。むしろ眠っていた方がいいのです。

 

何かをされるということはどれだけ身体に影響を及ぼしてしまうのか


私たちは何かをされることに慣れすぎています。
そして、それが身体にどれだけ影響を与えてしまっているのか知る必要があります。

 

例えば、マッサージやストレッチを思い浮かべてください。

強い力でマッサージされているとき、強くストレッチをされているときあなたの身体はどんな反応を示すでしょう。
恐らく多くの方が痛みを我慢して身体を強張らせ緊張させてしまうでしょう。
それは身体を守るために無意識的に起こる防御反応です。

 

そんな状態でマッサージやストレッチを受けると筋組織が壊れます。
自律神経系にも作用し交感神経が優位となり毛細血管が収縮します。

 

マッサージの後に揉み返しのように痛くなったり、ストレッチをしたら翌日筋肉が攣れるような感じや違和感を感じたことはないでしょうか?

今のは強い刺激の例ですが、では弱いソフトな刺激だったら大丈夫かと言ったらそうではありません。

ソフトな刺激だったら大丈夫なのか?

先日吉原先生が私のところに来てくれたのですが、彼はその前日にオステオパシーのセミナーに出ていました。
内容は頭蓋骨で吉原先生含め、身体のことに携わる知識がある人たちを対象に行われているセミナーです。

 

オステオパシーの施術を受けられたことがある方は分かると思いますが、頭蓋骨への施術というのはとてもソフトなものです。
ですが、ソフトであれば大丈夫というわけではありません。

 

吉原先生は頭蓋骨のセミナーでペアになった相手と頭蓋骨の調整の実習をしたのですが、実習中も施術者の力学的な力が強い訳ではないけれども圧迫感や嫌な感じがあり、翌日は頭蓋骨の歪みや疲れ・ダルさ、気持ち悪さなども訴えていました。

 

もちろん実習でペアになっている先生も素人ではなくある程度勉強されている方です。
それにも関わらず、このようなことが良く起こってしまいます。

 

あまりに辛そうだったので、吉原先生を施術して頭を触れてしばらく観察していました。
そうすると頭蓋骨に圧迫感や捻じれがあるのはもちろんのこと、実習で受けた先生の手の跡と言いますか、頭を締め付けるようなバンドみたいなものが浮かび上がってきました。

そのまま観察し続けると頭蓋骨の歪みが取れていき、次第とその手の跡も消えていきました。

施術が終わってしばらくしたら吉原先生も頭にあった不快感が消えてとても楽になったと仰っていました。

 

こういった手の跡みたいなものを相手に残してしまうということは訓練して学んでいるような施術家でもよくやってしまう間違いです。
オステオパシーではこれを足あと(フットプリント)と呼んだりしています。
つまり自分がやった痕跡を残してしまっているということですね。
そして、それが実は身体に悪い意味での影響を及ぼしてしまうことが多いのです。

 

このような足あとは施術者の力の強さだけでなく、意図がとても関係しています。
「強く指圧しよう」「いっぱい筋肉をストレッチしなきゃ」「頭蓋骨の歪みを探して治してやる」

このような施術者の意図(今後はこれをエゴと呼びます)が身体に足あととして残ってしまいます。

 

マッサージ、指圧、ストレッチなど外的な力を加える施術はもちろんですが、エネルギーワークのようなものでも施術側のエゴが強いほど足あとがついてしまいます。

マッサージに行きまくってる、何軒も色々なところに通っているような人はそれだけで足あとだらけになってしまっています。
だから身体が治りづらいんです。

 

足あとは施術だけに限らず、例えば整形外科での人為的な注射や外科的手術でも起こることが分かっています。

 

足あとについての概念は然るべきところで学ばなければ得られない情報であり、知識としてあったとしても体験として経験していなければ理解しようがないものです。
この概念自体知らない施術家が多いと思います。

 

だから危ないのです。

 

本当に施術に長けている人は無意識のうちに足あとを付けないようにして施術をしています。
ですが、そんな施術家はまれです。

 

私自身も学び、体験し、経験を積み重ねることでようやく理解してきたことです。

何かされないと気が済まない

今回の方は以前にヒーリングを少し学ばれていて、何かされないと気がすまない方だったのでしょう。

多くのヒーリングは何かしようとエゴが働いています。
しかし、それは本来のヒーリングではないし、危険なもの。
本当のヒーリングはエゴから行われるものではありません。

 

変に頭でっかちになっている分、自身の固定概念でしか捉えられない。
だから、施術が受け入れられなかったのでしょう。

 

恐らくこの方はエゴから来るようなものしか受けてこられていないのかもしれませんね。
そして、それでは身体は悪い方向に行くことはあっても、良くなることはありません。

 

私たち施術家はそんなエゴを捨てるために何年もかけて学ぶ必要があるのです。
私自身もまだまだ勉強中です。

 

施術後に姿勢や可動域が変わっていても気づかなくても大丈夫。


施術直後は身体のバランスが変わっているので姿勢や関節の可動域に変化が出ています。

でも、痛みがある部分や自分の気になる部分に注目ばかりしている人は、そういった身体の変化に気づきません。
そういう方は沢山いるから大丈夫です。

その人の意識レベルの問題なので、施術直後に実感できなくても問題ありません。
今回の方も姿勢や首の可動域など大分変っていたのですが、認めようとはしませんでした。

私たちの施術は施術が終わって終わりではなく、施術が終わってから始まりなんです。
そこから身体が自分自身で治療を始めていきます。

人によってはすぐに反応が出るかもしれないですし、悪い積み重ねや足あとが多い方はその分身体が変わってくるまで時間がかかります。

 

ベストな施術を受ける状態

素直で、疑いがなく、身体をリラックスして、頭も空っぽになって、身体を預けてくれる人。
そのような人が最も身体の変化も早いし、回復も早いです。
施術中もすぐに眠りに落ちていきます。

 

その逆で、変に頭で考えすぎていたり、警戒していたり、身体を緊張させてしまいなかなかリラックスできない人は施術をしても身体の緊張が落ちてくるまで時間がかかったり、なかなか変化が出づらいです。

 

私自身の体感としては施術を受けているときって本当に「至福の時間」なんです。
受けてて気持ち良いですし、何も考えず、身体も頭も休められる時間です。
大体眠っています。

お客様の中でも
『不思議と身体が楽になってくる』
『身体が緩んで本当にリラックスできる』
『自分がどれだけ身体が悪かったか実感できる』

というようなお声も頂きます。

お客様の声

そんな状態で施術を受けてくれている方が身体にとってもあなたにとってもとても助けになることなんだと知って頂けたら嬉しいです。

 

あらためてこんな人は向かないよ。


ここまで読んでいただけてありがとうございます。
私が提供している施術は上記のようなものです。
だから以下のような方は当院には合わないと思います。

  • 1回で治りたい方、1回だけ整体を受ければ良い方
  • 自分の望む施術じゃないと気が済まない、納得しない
  • 痛いところだけを診てもらい方
  • 過去に受けた他院の施術方法をご希望の方
  • 強い刺激のマッサージやストレッチ、背骨の矯正をご希望の方
  • 無断での遅刻やキャンセルを繰り返す方
  • 態度や言葉遣いが良くない方、言動が不誠実な方
  • 説明やお話を聞いていただけない方、必要とされない方
  • 自分の意見・健康法が第一で一緒に治療に参加できない方

YouTubeで私のことを知っていただき、ありがたいことに施術を受けに来ていただける方が増えています。本当にありがとうございます。
ですが、私がやっていることを理解せずに上記のような方が来院されてしまうことも稀にあります。

それはやはりお互いにとって不利益にしかなりません。

このようなことがなくなるように今後も継続して情報を伝えていきたいと思います。

この手で触れているだけで何が変わるんですか【当院でやっている施術の意味】を書いた人

プロフィール画像

丸井恒介(まるいこうすけ)

出身地 東京
生年月日 1985年2月3日
国家資格 理学療法士
所属 IOAJ
(International Osteopathic Association of Japan)
経歴 平成 21年日本リハビリテーション専門学校入学
日本リハビリテーション専門学校理学療法学科卒業
平成 25年医療法人社団河井病院勤務
平成 27年全日本オステオパシー学院卒業
平成 27年IOIAJ入会
ジム ジェラスD.O. トム シェーバーD.O. に師事
042-302-5447
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