
「ストレスとか生活習慣とかが逆流性食道炎の原因だけど、それだけなのかなぁ」
「若い人にも増えているって聞くけどそんなに生活習慣が悪いのだろうか」
「逆流性食道炎の原因って何だろう?」
そんな質問にお答えします
一般的に逆流性食道炎の原因は生活習慣やストレスだと言われています。
果たして本当にそれだけが原因と言えるのでしょうか?
私が逆流性食道炎の症状で悩む方のお体の状態を見させていただくと、やはり体に特定の問題が見つかることが多いです。
今回はそんな逆流性食道炎の原因について、一般的に言われていること、オステオパシー的に見た場合の根本原因について解説していきます。
薬や心療内科に行ってもなかなか逆流性食道炎が改善せずお悩みの方は参考にしていただければ幸いです。
この記事を書いている私はオステオパシー歴7年、臨床歴9年、理学療法士【国家資格】を取得しており、総合病院で3年間勤務経験があります。
逆流性食道炎の症状で悩まれる方を整体で改善してきた実績があるので、記事の信頼性に繋がるかと思います。
本記事の内容
逆流性食道炎の一般的な原因
一般的に逆流性食道炎が起こる原因として、食道と胃の間にある下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)の筋力低下が言われています。
胃液や胃の内容物の逆流を防ぐためにある筋肉なのですが、加齢によって緩んでしまうことで食道に胃酸が逆流し、炎症を起こしてしまいます。
なぜ下部食道括約筋が緩んでしまうのか
・便秘による腹圧の高まり
・浅い眠りの時に下部食道括約筋は緩みやすい傾向にある
・就寝3時間前の食事は下部食道括約筋を緩ませやすい
・脂っぽい食事によるコレシストキニン分泌
・過食
・血圧の薬の影響
・ストレス
このようなことが、下部食道括約筋が緩んでしまう原因だと考えられています。
なので、病院や心療内科では
しっかり睡眠をとる
脂っぽい食事を避ける
就寝3時間前の食事は避ける
便通を良くする
といった指導や薬が処方されます。
また、強い酸性の胃液による食道の炎症を防ぐために粘膜保護剤なども処方されます。
逆流性食道炎の本当の原因
しかしながら、上記のような指導や薬でもなかなか改善されない方もいます。
そもそも薬は粘膜を保護したり、胃酸の分泌を抑えつけるだけで、あくまで対症療法にすぎません。
オステオパシーは症状が出ている部分だけでなく、体全体を見ます。
逆流性食道炎の場合、問題があるのは食道括約筋だけにあるのではありません。
なぜ食道括約筋が正常に働かなくなってしまうのかを考える必要があります。
実際に逆流性食道炎が長引いてしまっている人のお身体をみさせて頂くと様々な問題が見つかります。
横隔膜の硬さや捻じれ
逆流性食道炎の方はそもそも呼吸が浅くなっていて、横隔膜が硬くなり、正常な呼吸運動が行えていません。
食道は横隔膜を貫いて胃に到達しています。
横隔膜の捻じれや硬さは直接的に食道に影響を与えてしまいます。
食道にも捻じれが生じ、食道括約筋自体にもゆがみが出てきます。
肋骨、肋間筋の過緊張
横隔膜が硬くなり呼吸が浅くなっている影響で、肋骨の可動性が低下し、肋間筋が過緊張状態になってしまいます。
胸部の柔軟性がなくなってしまうと、その中を通っている食道や食道括約筋も柔軟性がなくなり、固くなってきます。
硬くなった筋肉は正常な収縮と弛緩の作用が行えなくなってしまいます。
その結果、食道括約筋が正常に働かずに逆流してしまいやすくなります。
背骨の硬さ
あなたはもともと猫背気味だったりしていませんでしたか?
首コリや肩こりを慢性的に感じていませんでしたか?
呼吸が浅く、肋骨や横隔膜が硬くなっているということは背骨自体も丸まってしまっている傾向があります。
当院に逆流性食道炎の症状で来られる方の大半がもともと猫背気味だったり、肩コリを慢性的に感じていたと仰る方です。
腹筋が固く緊張してしまっている
腹筋が固くぎゅっと緊張してしまっている方も多いです。
腹筋が固いと呼吸も浅くなってしまいます。
腹圧も上がってしまい、胃に圧がかかることで逆流しやすい状態になっています。
他にも多くの問題が見つかりますが、逆流性食道炎でお悩みの方に見つかる代表的な体の問題です。
逆流性食道炎を根本的に解決したいなら
逆流性食道炎を根本的に解決したいのであれば、このような体の状態を改善することが必要です。
そうでないと、薬で一時的に緩和したとしてもまたぶり返してしまうことでしょう。
服薬は胃酸を抑えつけたり、粘膜を保護するだけで根本的な解決にはならないということを憶えておいていただければと思います。
まとめ
いかがでしたか?
逆流性食道炎で一般的に言われている原因として生活習慣を改善することはもちろん大切です。
ですが、薬や生活習慣だけではなかなか改善しなくてお悩みの方が多いのも事実です。
それは体にある問題が残っているからです。
逆流性食道炎が中々改善しないという方はこのような体の問題があるということを知っておいていただければと思います。
しっかりと身体の状態を良くして、逆流性食道炎を治していきたい方はいつでもご相談ください。
この逆流性食道炎の本当の原因を書いた人

丸井恒介(まるいこうすけ)
出身地 | 東京 |
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生年月日 | 1985年2月3日 |
国家資格 | 理学療法士 |
所属 | 全日本オステオパシー協会 日本オステオパシー連合 IOAJ (International Osteopathic Association of Japan) |
経歴 | 平成 21年日本リハビリテーション専門学校入学 日本リハビリテーション専門学校理学療法学科卒業 平成 25年医療法人社団河井病院勤務 平成 25年日本オステオパシー協会入会 |