
「猫背矯正ベルトって効果あるのかなぁ」
「猫背治したいけど、なかなか良くならないから試してみようかな」
「賛否両論あるけど、実際のところ猫背矯正ベルトってどうなんだろう」
そんな疑問にお答えします。
結論から言ってしまうと、このような猫背矯正ベルトや姿勢矯正ベルトは体にとって良くありませんし、効果も一時的に過ぎません。
商品販売をしている業者は見せ方が上手なので、さも効くように見えてしまいますが、このような矯正ベルトは体にとってメリットよりもデメリットの方が多いです。
そんな姿勢矯正ベルト・猫背矯正ベルトがどれだけ体に悪い影響を及ぼしてしまうのかを解説していきます。
この記事を書いている私はオステオパシー歴7年、臨床歴9年、理学療法士【国家資格】を取得しており、総合病院で3年間勤務経験があります。
私自身も小学生の頃、矯正ベルトを着用していた経験があるので記事の信頼性に繋がるかと思います。
本記事の内容
猫背矯正ベルト・姿勢矯正ベルトのメリット
これらの矯正ベルトのメリットは一時的に身体が良くも悪くも変化することです。
それ以上のメリットはないのです。
猫背矯正ベルト・姿勢矯正ベルトのデメリット
筋力低下
矯正ベルトはコルセットと同じで圧をかけて姿勢を維持させようとしています。
そのため、もともと身体で調整している姿勢を維持するための筋肉(遅筋)が使われなくなってしまいます。
その状態が長期間続くと矯正ベルトなしでは姿勢を保持できないようになってしまう恐れがあります。
これでは姿勢矯正どころか、姿勢保持できなくなるベルトと行ってもいいかもしれませんね。
横隔膜が引き上げられることによる呼吸能力低下
猫背矯正ベルトや姿勢矯正ベルトを着けていると不自然に背中の上の方に引っ張られる形になります。
そうなると肩や背骨だけでなく、呼吸に関わる横隔膜も不自然に引き上げられてしまいます。
横隔膜は息を吸う時に下がり、息を吐くときに上がります。
不自然に引き上げられていると、息が入りづらくなってしまい、呼吸が浅くなってしまいます。
呼吸の浅さは自律神経や血液・リンパ循環など体に様々な弊害をもたらします。
血流・リンパ流の循環低下
呼吸が浅くなる影響で全身の血流やリンパ流が妨げられます。
また矯正ベルトは腋窩(脇の下)を圧迫するため、腕や手にしびれが出てしまうという方もいます。
筋力がなくなり、呼吸が浅くなり、体液循環が悪くなる。
矯正ベルトをつけているとこのような三重苦が身体に訪れます。
そうすると肩こり・首コリだけでなく頭痛や吐き気、めまいなど様々な症状が現れてしまう恐れがあります。
でも、着けるとなんか良くなった気がするけど
「そうは行っても、着けてみたらなんか良くなったような感じがするけど」という意見もあります。
それは体の一時的な変化
それは体が一時的に変化したから感じることなんですね。
例えば、長時間座っていたらお尻が痛くなってきますよね?
そこで立ち上がると楽だなって感じるかと思います。
それと一緒なんです。
枕やベッドも同じで、変えたら一時的になんか感覚が変わって「良いかな」と思うかもしれません。でも2~3日経つと、「あれ?やっぱり合わないな」なんてことが良くありませんか?
「なんか良くなった気がする」と感じる人は試しに2~3時間、半日くらい矯正ベルトを着用してみてください。
それで同じように言えるでしょうか?
多分窮屈に感じたり、なんだか息苦しかったりと不快感があるかと思います。
その状態は上記したように身体にとって良い変化ではありません。
長期間それを続けてしまうと多くの不具合が出てしまうでしょう。
体の一時的な変化に意味はありません。
さらに矯正ベルトに伴う体の変化は体にとって良い変化とは言えません。
本当に身体にとって良い変化とは何なのかを今一度考えてみるといいかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたか?
姿勢矯正ベルト・猫背矯正ベルトは体にとって良いものではないということを少しでも理解して頂けたら幸いです。
このような矯正ベルトは販売業者によって巧みに見せ方を工夫して、さも効果があるように見せます。でも、実は体にとってこれだけ害が出てしまうものだということを知り、本当に良い姿勢とは何なのかということをあらためて考えるきっかけになればと思います。
この猫背矯正ベルト・姿勢矯正ベルトは効果ない!?を書いた人

丸井恒介(まるいこうすけ)
出身地 | 東京 |
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生年月日 | 1985年2月3日 |
国家資格 | 理学療法士 |
所属 | 全日本オステオパシー協会 日本オステオパシー連合 IOAJ (International Osteopathic Association of Japan) |
経歴 | 平成 21年日本リハビリテーション専門学校入学 日本リハビリテーション専門学校理学療法学科卒業 平成 25年医療法人社団河井病院勤務 平成 25年日本オステオパシー協会入会 |