
こんにちは。丸井恒介です。
先日YouTubeでこのような質問をいただきました。
「質問です。 姿勢を気をつけ過ぎて体から緊張が抜けなくなりました。うまく立てなかったり歩けなかったり膝が痛かったりします。 逆にバランスを崩してしまった感じです、治す方法ありますでしょうか…」
ご質問ありがとうございます。
今回はこの質問を深堀りし、改善方法やあらためて良い姿勢・正しい姿勢とは何なのかということを知っていただければと思います。
この記事を書いている私はオステオパシー整体歴8年、理学療法士【国家資格】を取得しており、総合病院で3年間勤務経験がありますので記事の信頼性につながるかと思います。
良い姿勢・正しい姿勢とは?
良い姿勢・正しい姿勢といわれると皆様はどのような姿勢を思い浮かべますか?
軍隊のように頭のてっぺんから足までピンと一直線になったような直立不動な姿勢を思い浮かべる方もいるかもしれませんね。
ですが、その姿勢をしていて本当に「楽」と言えるでしょうか?
見るからに窮屈そうで体も緊張して疲れそうではありませんか?
そんな姿勢は決して良い姿勢・正しい姿勢とは言えないと思います。
力学的に見た場合
体には重心線があり、力学的にみると耳、肩、股関節、膝、踝のやや前側を重心線が通っているのが理想だと言われています。
この状態だと前後への重心のバランスの崩れがなく、身体の筋肉の緊張が最低限で済みます。
ですが、元々腰が丸まり気味の癖があったり、身体にゆがみや捻じれがある状態で無理にこの姿勢に近づけようとしても上手くいきません。
逆に変に体を緊張させてしまう結果になってしまうでしょう。
重要なのは呼吸の状態
無理にピンと伸ばすような姿勢は正しい姿勢とは言えません。
良い姿勢・正しい姿勢とは「楽に深く呼吸ができる姿勢」です。
無理に背筋を伸ばして体を緊張させていて、呼吸は楽に深く行えますか?
身体を丸めた猫背のような姿勢で深く息は吸えますか?
あなたが一番楽に深く呼吸できる姿勢というのが、今のあなたにとっての良い姿勢・正しい姿勢だと言えます。
画一的にピンと伸ばしたような姿勢が一概に良い訳ではありません。
姿勢を気を付けすぎて体に痛みや不調が出てきたときは
「姿勢を気をつけ過ぎて体から緊張が抜けなくなりました。うまく立てなかったり歩けなかったり膝が痛かったりします。」
このように姿勢を注意しすぎて身体に痛みや不調が出てきてしまった場合についてどうしたらいいのかについて解説します。
まずは呼吸を意識する
まずは体の意識を変えましょう。背筋を伸ばすように体を緊張させることに意識を向けるのではなく、あなたの呼吸に意識を向けてください。
楽に、
ゆっくり、
たっぷり、
深く
息を吸って吐けていますか?
あなたが普段どんな呼吸をしているのかに意識を向けてあげるのです。
もし呼吸が浅かったり、早くなっているなと感じたら、意識して深い呼吸をしてみてください。
その姿勢が今のあなたの身体の状態で良い姿勢・正しい姿勢と言えます。
無理に背筋を伸ばす必要はありません。
深い呼吸は胸を広げ、自然と背骨を伸ばしてくれます。
無理に背筋を伸ばそうと体を緊張させなくても、自然と背筋は伸びてきます。
また、深い呼吸は自律神経のバランスも整えてくれる役割があります。
こうやって体の意識を変えるだけでも体の緊張は落ち着き、自律神経のバランスも取り戻せます。
身体のバランスを改善していく
次に体のバランスを改善していくことが大事です。
質問された方のお体の状態を実際に見たわけではないので、ここからはあくまで憶測になります。
考えられることとして下の図のように体の重心バランスを崩してしまっている可能性があります。
この姿勢は本来やや丸まっている胸椎が無理に反り気味になり緊張してしまいます。膝が過伸展(伸ばしすぎ)気味になり膝に痛みが出やすくなります。
それだけでなく自律神経や頭、首、背中、腰などあらゆるところに痛みや不調が出る原因となる姿勢です。
なぜこのような姿勢になってしまうのか原因はたくさんあります。
簡単な例として、もともと腰が丸まり気味の癖があり、うまく伸ばせないにも関わらず、無理に伸ばした良い姿勢をとろうとして腰は丸まっているけど胸椎は反らしてしまい、このような姿勢になってしまうケースもあります。
これはあくまで例えなのですが、膝に痛みが出ている状態というのは体にゆがみや捻じれができてしまっている状態です。
その状態で動画などを見て変に自己判断で何かをしても、身体が歪んでいるままそこに上書きされるかのようにまたあらたな緊張やゆがみを作ってこじらせてしまう恐れがあります。
セルフケアや体操をやっても痛みや不調が改善しない方の多くがこのようにもともとの状態を改善せずにやってしまっていて、逆に体をますます痛めてこじらせてしまうという方が多いです。
ます。ちゃんと身体全体のバランスを見てもらい、調整してもらって、自分にとって良い姿勢・正しい姿勢を学習していくことが最善かと思います。
まとめ【自分にとっての良い姿勢・正しい姿勢を学ぶ】
今回の要点をまとめます。
・良い姿勢・正しい姿勢とは楽に深く呼吸ができる姿勢
・まずは無理に背筋を伸ばすことを意識するよりも呼吸を意識する
・変に自己判断でケアをしても悪影響を及ぼす可能性が高い
・しっかり体を見てもらって、整えていくことが最善
・あなた自身の良い姿勢・正しい姿勢がどんな姿勢かを感じて学んでいくことが大切。
自分の身体のゆがみや捻じれは、重心のバランスの崩れはなかなか自分自身で気づくことが出来ません。
気づけないからこそバランスを崩してしまいがちなのです。
しっかりと体全体を見てくれて調整できる専門家にお体を見てもらうのが一番早いし間違いがありません。
正しい姿勢が分からない。しっかりとお体の状態を良くしていきたいという方はいつでもご相談ください。
この姿勢を気を付けすぎて逆に体が緊張してしまう方が正しい姿勢になる方法【良い姿勢・正しい姿勢を学ぶ】を書いた人

丸井恒介(まるいこうすけ)
出身地 | 東京 |
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生年月日 | 1985年2月3日 |
国家資格 | 理学療法士 |
所属 | IOAJ (International Osteopathic Association of Japan) |
経歴 | 平成 21年日本リハビリテーション専門学校入学 日本リハビリテーション専門学校理学療法学科卒業 平成 25年医療法人社団河井病院勤務 平成 27年全日本オステオパシー学院卒業 平成 27年IOIAJ入会 ジム ジェラスD.O. トム シェーバーD.O. に師事 |