
「整骨院、接骨院、整体院ってどう違うの?」
「肩こり、腰痛があるけど整骨院、整体院だとどのような治療の違いがありますか?」
接骨院・整骨院や整体院の違いがよく分からないという方も多いのではないかと思います。
あなたのお身体の状態に合わせてどこに行けばいいのかが分かる助けになればと思い本記事を書いています。参考にしていただければ幸いです。
この記事を書いている私はオステオパシー歴7年、臨床歴9年、理学療法士【国家資格】を取得しており、総合病院で3年間勤務経験があります。整形外科、整骨院・接骨院、整体院どの施設にも精通しているため、記事の信頼性に繋がるのではと思います。
本記事の内容
整骨院・接骨院
「整骨院」と「接骨院」は似ているようで何が違うのかどういうことをしているのかよく分からないという方は多いかと思います。
この2つは名称が違うだけで、中身は柔道整復師という国家資格を持った人が開設できる施術所です。
聞いた話では法律的には「整骨院」とは言ってはいけないけど、グレーな範囲で放っておかれているみたいです。整骨院というとマッサージや整体のイメージも強くなって一般の方でも着やすいという感じがするからだとも言われています。
この整骨院・接骨院でできる範囲は柔整師法という法律によって規定されています。
「打撲、捻挫、脱臼、骨折などの外傷に対して、外科的手段、薬品の投与等の方法によらないで、応急的もしくは、医療補助的方法により、その回復を図ることを目的として行う」
とされています。
骨折、脱臼は応急の場合を除いて継続して柔整師が施術を行うためには医師の同意が必要になります。
つまり、医師の同意なしで接骨院・整骨院が扱えるのは捻挫と打撲だけになります。
そして、それらが保険適応で行われます。
なので、慢性痛(変形性関節症や五十肩、慢性腰痛など)に対して保険を使って施術を行うということは出来ません。
ケガ以外での保険請求は違法?
「あれ?でも私が行っていた整骨院では保険が使えたよ。別にケガをしたわけじゃなくて肩こりや腰痛で通っていたけど、、、」
実はこのような声をよく耳にします。
それは本来保険で出来ないはずの肩こりや腰痛などの「慢性症状」を「捻挫や打撲」と偽って保険請求をしているからです。
いわゆる不正請求ですね。
これが医療費を圧迫するなど社会問題にもなっていて、ひどいところだと保険証と名前だけ使って、1回しか来ていないのに何度も通ったと虚偽申請しているところもあるそうです。
※厚生労働省の発表によると2010年から2014年までの5年間で、保険料の不正請求などの理由で資格を取り消された柔道整復師は148名に上るようです。また、近年では接骨院の保険請求のほぼ3分の2に不正の疑いがあるとの調査報告もされています。
このような接骨院の不正請求に関してはニュースでも取り上げられていることが多く、ご存知の方もいらっしゃるかと思います。
誤解して欲しくないのは全ての接骨院の先生が不正請求をしているわけではないということです。ねん挫や打撲などの外傷は保険で対応し、肩こり・腰痛は自費で施術を行うという接骨院もあります。また、保険を使わずに自費だけでやっているという先生もいます。
保険でできる施術の内容には制限があります。
電気を当てて、10分間マッサージのように揉んで、湿布薬を貼っておしまいという感じですね。
はっきり言ってしまえば整形外科での治療も同じようなものです。
ある程度決まったことしかできず、根本的に解決していくというよりはお茶を濁す程度で正直なところ中々良くならない方が多いのではないでしょうか。
整体
整体を開業するのに資格も何も必要ありません。
無資格で誰でもその日から整体師を名乗ることができます。
接骨院・整骨院に比べて一番信頼性がないかもしれませんね(;^_^A
整体の場合は保険が効かず、全て自費になります。
町のマッサージ店のように30分2980円というように安価なものもあれば、1回に3万円近くするようなところもあります。
整体はその店ごとに方針や手法が異なります。
リラグゼーションを目的にしているところもあれば、しっかりと身体を治していくことを目的としているところもあります。
また施術の腕も様々です。施術代が高いからと言って腕が良いわけではありません。
それでも整体をおすすめする理由
整体の良いところは、あなたの身体の状態をしっかりと把握して、対症療法ではなくしっかりと身体を変えていけることです。
良い先生に出会えれば、あなたの慢性的な症状でも劇的に改善し、今までの悩みが何だったのかと感じる良いコンディションを得ることもできます。
施術内容に制限がある保険診療のみをやっている先生よりも、正直なところ自費でやっている先生方のほうが知識や技術があり、向上心もあります。
なにより患者さんを良くしてあげたいという気持ちが強いように感じます。
そのため、患者さんの満足度も高い傾向にあります。
整体は無資格でも行えますが、国家資格を持っていて、整体をやっている先生も増えています。
余り効果のない保険での施術を頻繁にダラダラと受け続けるよりも、肩こり・腰痛になっている根本原因を正し、早く健康で快適な身体を取り戻した方がよっぽど良いのでは?と個人的には思っています。
私のヘルニア・腰痛も整形外科や整骨院の保険診療ではいつまで経っても改善は見られませんでした。
安いものには安いものなりの理由があり、高いものには高いものなりの理由があります。
安物買いの銭失いにならないように気を付けてください。
まとめ
いかがでしたか?
整骨院・接骨院、整体院の違いやそれぞれのメリット・デメリットを知って頂けたでしょうか?
「整体は怪しい」と思われている方も多いかと思いますが、今は国家資格を持っていてしっかりと勉強している人が整体を行っているところも多くなっていますよ。
保険内で肩こり・腰痛の治療や施術を長年受けているけどなかなか改善せずお悩みの方や、本当に何とかしたいと考えている方は、自費での施術を検討されてみるのも良いのではないでしょうか。
この整骨院、接骨院、整体院ってどう違うの?を書いた人

丸井恒介(まるいこうすけ)
出身地 | 東京 |
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生年月日 | 1985年2月3日 |
国家資格 | 理学療法士 |
所属 | 全日本オステオパシー協会 日本オステオパシー連合 IOAJ (International Osteopathic Association of Japan) |
経歴 | 平成 21年日本リハビリテーション専門学校入学 日本リハビリテーション専門学校理学療法学科卒業 平成 25年医療法人社団河井病院勤務 平成 25年日本オステオパシー協会入会 |