
「右の肋骨下が少し曲がって変形している気がする」
「背中の張りや痛みが気になるし、肋骨の形も左右差がある」
「これって何か病気なの?どうしたら肋骨の形も良くなるの?」
肋骨の形に左右差があって、変だなぁ、何でだろう?と感じている方は多いかと思います。
肋骨の形の左右差だけでなく、背中に張りや痛みなど肋間神経痛の症状が出てきてしまって不安を感じていないでしょうか?
そんな方はぜひ本記事を参考にしていただければ幸いです。
肋骨の形の変化がなんで起きてしまうのか、その原因や改善方法について解説していきます。
この記事を書いている私はオステオパシー整体歴8年、理学療法士【国家資格】を取得しており、総合病院で3年間勤務経験があります。
肋間神経痛でお悩みの方や肋骨の問題を改善してきた実績があるので記事の信頼性に繋がるかと思います。
本記事の内容
肋骨の形の左右差が出来る理由
「右の肋骨下だけ曲がって開き気味なっている」「左の後ろの肋骨がボコッと膨らんでいる」
このように肋骨の形に左右差があったり、一か所だけ肋骨の形が変形してしまっているという訴えがある方は多いです。
肋骨の形が変形したり左右差が出来てしまっている場合に下記のような原因が考えられます。
・背骨のゆがみに伴う体全体のゆがみ
・内臓の問題
・先天的な問題
一つ一つ細かく解説していきます。
背骨のゆがみに伴う体全体のゆがみ
肋骨は背骨と関節しています。
背骨が普段の生活習慣による悪い姿勢が続くことで歪んでくると、背骨のゆがみに合わせて肋骨もゆがみ変形してきます。
肋骨の根元は背骨に付着しているため、背骨が少しでも曲がると肋骨は大きく影響を受けます。
また、肋骨自体も細く平べったい骨であり、柔軟性があるので形が変わりやすい骨でもあります。
少し背骨が左に回旋するだけでも左側の肋骨は開いてきます。
背骨が丸まると肋骨も丸まって下に出っ張ってきます。
逆に背骨が反ってくると肋骨は開いてきます。
このように背骨の動きと連動して肋骨も大きく動くのです。
背骨や肋骨が動くことで、そこと付随して靭帯や肋間筋などの筋肉に変な緊張が生まれてしまいます。筋膜も捻じれます。
これが痛みやコリ・ハリを出してしまう原因となります。
じゃあ、そのゆがんだ背骨や肋骨を治せばもとに戻ると思うかもしれません。
ですが、人の身体はそんなに単純ではありません。
例えば、背骨の下の方がゆがんでいたとしたら、それを庇うようにして身体は補正するように働きます。
例えば背骨の下が左に捻じれていたら、上の方は右に捻じれるというようにバランスを取るように動きます。骨盤も背骨の動きを代償するように捻じれます。
そうして身体全体がゆがみ、バランスが崩れていきます。
ある一定の身体の許容範囲内にいれば身体はなんともないのですが、身体がゆがみを補正しきれなくなってくると、痛みやこりとなって表れてきます。
背中や肋骨に痛みや張りを感じている、肋骨がなんだか変形しているという人はもうすでに身体が補正しきれていないほどゆがみや捻じれをため込んでしまっている証拠です。
内臓の関係
肋骨の変形は内臓からも影響を受けます。
肋骨に影響を与えそうな内臓は以下の通りです。
肺
肺は横隔膜の上で両側にあります。
肺が問題となる場合、有名なのは肺気腫という病気です。タバコの吸い過ぎで起こる病気なのですが、肺の中の肺胞という酸素と二酸化炭素を交換するつぶつぶが壊れくっついて、膨張してしまいます。
肺自体が大きく膨張してくるので、身体の内側から肋骨を圧迫して広げてきます。これを樽状変形と言います。
心臓
心臓は胸のやや左側にあります。
心臓に負担がかかることが続き心肥大してしまうと、心臓の肥大と共に肋骨も押し広げられてしまいます。
特に左の背骨と肩甲骨の間辺りに張りやコリを感じる方が多いです。
胃
胃は肋骨より少し下の左側にあります。
普段から食べ過ぎで胃が膨張していると、左側の肋骨下も広がってしまっている方もいます。
肝臓
肝臓は肋骨の右下側に存在しています。
アルコールの飲み過ぎや脂っぽい食事など肝臓に負担をかけ続けていると、脂肪肝や肝硬変などの病気に発展します。
肝臓が硬くなり、大きく肥大すると右下の肋骨も押し広げられるように開いてきます。
腎臓
腎臓は左右両側にあり、背中の腰の辺りの両側にあります。
背中側の肋骨の左右下の方になります。
腎不全や水腎症など腎臓も大きく膨張することがあります。
そういう場合に悪い方の背中の肋骨下辺り、腰に近い部分が膨隆し、普段から筋肉が張ったような感じを受けてしまう方もいます。
内臓が影響して肋骨が変形してしまう場合、原因としては主に普段からの悪い食生活や酒・たばこなどの習慣になります。
いわゆる生活習慣病ですので、悪い食生活を続けていると肋骨の変形だけでなく、高血圧、糖尿病、高脂血症などなど多くの病気のリスクが高まってしまうので早めに改善してください。
先天的な問題
肋骨の変形を伴うものとして先天的な問題もあります。
漏斗胸、先天性側弯症、胸郭不全症候群、脊椎肋骨異形成症などの骨系疾患などが挙げられます。
どうしたら肋骨の形を良く出来るの?
肋骨の形が変形してしまうのは先天的な問題もあったりしますが、多くの場合普段の姿勢や生活習慣の積み重ねによって生じています。
なので、まずは普段から自分が悪い姿勢をしていないか注意してみましょう。
また、食生活やアルコール・タバコなど内臓に負担をかけてしまうことをしていないか省みて、改善してください。
肋骨がすでに変形している気がする、背中に肋間神経痛のような痛みが出ている、背中にコリや張りを感じているという方はすでに身体がゆがみ補正が効かなくなっている状態なので、速やかに身体をケアすることをおススメします。
しっかりと身体全体を見てくれて、背骨や肋骨のことを理解している整体で見てもらうと良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
肋骨が変形しているのは多くの場合、普段の悪い姿勢や食事などの生活習慣から来ています。
自分の姿勢や生活習慣を見直すことが肋骨の形を良くするための第一歩となります。
自分の生活習慣をあらため、しっかりと身体をケアすれば肋骨の形も変わってきます。
痛みや張りを感じている方は早めに整体で身体を整えてくださいね。
この肋骨の形、変形の原因と改善方法を書いた人

丸井恒介(まるいこうすけ)
出身地 | 東京 |
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生年月日 | 1985年2月3日 |
国家資格 | 理学療法士 |
所属 | IOAJ (International Osteopathic Association of Japan) |
経歴 | 平成 21年日本リハビリテーション専門学校入学 日本リハビリテーション専門学校理学療法学科卒業 平成 25年医療法人社団河井病院勤務 平成 27年全日本オステオパシー学院卒業 平成 27年IOIAJ入会 ジム ジェラスD.O. トム シェーバーD.O. に師事 |