実は危ない!?腰のボキボキ【ボキボキ整体で腰痛は治るのか?】

「テレビで腰をボキボキする整体をやっていて腰痛に効くのかなぁ」

「ボキボキは身体に悪いって聞くけど、、何がいけないんだろう?」

「腰を捻るとボキボキなるけど大丈夫なのかな?」

テレビやYouTubeでも腰をボキボキしている動画があって、腰痛に効きそうと思う方も多いかもしれません。

 

しかし、ボキボキは身体に良くないということも聞いたこともあり、何が正しいのか分からないという方は多いのではないでしょうか?

 

本記事ではそんな腰をボキボキ鳴らすことについて徹底的に解説していきます。

ボキボキ鳴らすことが何をしているのか、どんな意味があるのか、そしてその危険性など業界の裏話も含めて解説していきます。

 

本記事の内容

1.ボキボキは何が起こっているのか?
2.ボキボキ整体で腰痛は治るのか?
3.ボキボキはリスクと隣り合わせ
まとめ

 

この記事を書いている私は、オステオパシー歴6年、臨床歴8年。
国家資格である理学療法士を持っていて、病院での勤務経験もあります。
私自身何度も自分で腰をボキボキ鳴らしていました。
そして、海外のドクターからもオステオパシーのスラスト法(HVLA)というボキッと鳴らすテクニックを習得し、効果と危険性についてしっかりと学んでいるので記事の信頼性に繋がるのではないかと思います。

 

1. ボキボキは何が起こっているのか?

ボキボキ音は何?


ボキボキ鳴る音というのはキャビテーションと呼ばれています。

 

関節のつなぎ目には「滑液」という粘性のある液体に満たされており、それが関節包によってくるまれています。

 

この滑液のお陰で関節がスムーズに動かせるのです。

 

 

ポキッとなる音は、この滑液内に溶け込んでいるガス(気体)によるものです。

 

関節を引っ張ったり、捻じられたりと一定の圧力を加えることで関節内圧が高まり、気体が一か所に貯まり、弾けることで音が鳴ると言われています。

 

 

この滑液内のガスの気泡は一回音が鳴ると、20分間は不応期といってどんなに捻っても引っ張っても音が鳴らない状態になります。

 

 

関節内の気泡を潰して音を鳴らすためには関節内の小さな面積に1トン以上ものの力が働くと言われています。

 

どれだけの力がかかっているのか理解頂けるでしょうか?

つまり、簡単に関節内の組織を傷つけてしまう恐れがあるということです。

 

 

整体のボキボキは何をしているの?


「骨の位置を矯正している」

 

と言われていたりしますが、実際はそうではありません。

 

正確に言うと、

 

 

「関節の可動性を上げている」

 

 

です。

 

オステオパシーのテクニックでもスラスト法というポキッと鳴らすテクニックがあります。

そこで、目的としているのは動きの悪い関節の可動性を高めてあげるということです。

 

 

例えば、左への回旋の制限がある腰椎の動きに対して関節を左に捻ることによって左への動きの制限を解消してあげるという仕組みです。

 

 

多くの整体やカイロプラクターは「骨の位置を矯正している」と主張します。

しかしこの主張は実際に画像による骨の位置の配列を見たところで、腰痛の指標としては弱いことから不適切だと考えられています。

 

 

自分でしても平気なの?


自分で腰を捻ってボキボキ鳴らすと気持ちが良かったり、一瞬楽になったような気がしますよね。

 

でも、このボキボキ鳴らすということは関節にそれ相応の負担をかけているということを忘れないでくださいね。

 

 

私自身の経験ですが、私も毎日のようにボキボキ腰を鳴らしていた時がありました(1年間くらい)。

 

その結果、どうなったかというと、腰の可動性がつきすぎてしまったのです。

 

腰の関節の安定性がなくなり、周りの筋肉を常に緊張させていないとすぐに腰に変な癖がつきやすくなってしまい、その結果ぎっくり腰を何度も繰り返してしまう身体になってしまいました。

 

なので、私から言えることは、自分でボキボキ鳴らすことというのは決して適切なケアではないということです。

 

当院に来られる方でボキボキ鳴らす癖がある人には必ず「やめるように」伝えています。

 

 

 

2. ボキボキ整体で腰痛は治るのか?

ピンポイントで的確に行えれば効果的なことも


整体では上の写真のように腰を捻ってボキっと鳴らしたりしますよね。

 

上述した通り、この方法は関節の可動性を上げるために行います。

 

決して骨の配列を正すというものではありません。

 

 

どうしても関節の動きが悪くなってしまっていたり、関節の固着がひどい時にこのテクニックは有効です。

 

 

しかし、本当に必要なのかどうかを判別するには熟練した腕前が必要ですし、何よりこの方法を用いずとも安全に正確に骨の位置を正す方法があるので、わざわざリスクを取ってまでこの方法にこだわる必要性はありません。

 

 

こんなボキボキ整体には注意


右に捻じってボキッ

左に捻じってボキッ

 

と左右両方ボキっと鳴らしたり、

 

 

ルーティンのように首をボキっとして、背中をボキっと鳴らして、腰を左右ともボキっと鳴らす

 

 

行くたびに毎回このような施術をしているのであれば、それは危険以外の何物でもありません。

 

 

ボキボキは的確なところに的確な力で行えてこそ効果が出ますが、

 

そうではなくただルーティンのように無暗やたらとボキボキ鳴らすことは、

 

やっていることの意味も理解していなくただ鳴らせばいいというような浅はかな理解のもと行っていると考えて頂いて構いません。

 

 

そんな整体が最も危険です。

 

そして残念ながら多いです。

 

 

 

次はボキボキの危険性について解説していきます。

 

 

3. ボキボキはリスクと隣り合わせ

ボキボキの危険性


ボキボキをされたことで脊髄損傷を起こしたり、しびれが出てしまったりというような事故報告が絶えません。

 

それはボキボキ鳴らす脊椎には大切な組織がたくさんあるからなのです。

 

脊髄神経、血管という人体の活動を伴う上で絶対に必要不可欠なものが背骨にはあります。

 

 

ボキボキ鳴らすためには捻りの動きが伴います。

 

的確に行えればいいですが、そうではない場合(無暗やたらとボキボキ鳴らす整体)、関節だけではなく、その周囲の組織にもダメージを与えてしまいます。

 

その結果として事故として身体を痛めてしまうのです。

 

 

また、セルフでボキボキすることも危険です。

 

間接周囲の組織を痛めてしまうことはもちろんですが、関節の可動性がつきすぎてしまい、関節自体の安定性がなくなってしまうのです。

そうなると周りの筋肉を緊張させていないとすぐに関節に変な癖がついてしまいやすく腰痛になりやすくなってしまいます。

 

 

 

こんな人はボキボキしては絶対にダメ


ボキボキはこんな人は絶対に受けてはダメなので注意してください。

・骨粗鬆症
・易出血性の疑い(ワーファリンなど血液をサラサラにする薬を使っている方)
・リウマチ
・動脈瘤がある方
・椎間板ヘルニア
・血管障害がある方
・皮膚障害がある方
・骨の病気がある方(骨髄炎、骨結核など)
・急性の痛みがある方(ぎっくり腰、捻挫など)

 

特にヘルニアぎっくり腰の人がボキボキ整体を受けて悪化してしまって当院に来られたという方が多いです。

 

 

 

しっかりとインフォームドコンセント(説明と許可)をしているか


インフォームドコンセントとは、

 

その方法によってどのようになるか、

 

どんな効果が見込めるか、

 

そしてどれだけのリスクがあるのか、

 

副作用があるのかというのをしっかりと説明しているかどうかです。

 

こういった説明もなく、ボキっと鳴らすような整体はあなたの身体を守るためにも避けたほうが良いでしょう。

 

 

まとめ【安全に調整できる方法を】

いかがでしたか?

ボキボキは何をしているのか?その効果やリスク、危険性などを理解することが出来たでしょうか?

 

テレビや映画でボキッっとやって「治った!」みたいな演出をしていますが、それはあくまでメディアによる演出であって真実ではありません。

 

テレビや映画はそのような派手な演出が必要なのです。見栄え的に派手で効きそうと思えることが大事なのです。

 

でも現実はそうではありません。

 

 

実際に当院でもボキボキ整体を受けて悪化して来たという方はたくさんいらっしゃいます。

 

それはその整体を受けてしまった方が悪いのではなく、その方法が良いというようなメディアの出まかせによって為されてしまったことなのでしょう。

そして、ろくに勉強もせずにボキボキしたがる無資格者が増えてしまったことも原因の一つですね。

 

あなた自身の身体を守るためにも、ボキボキについて詳しく知って頂けたら幸いです。

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