腎臓が悪いと腰痛に?【腰痛と腎臓の関係】


腰の痛みと腎臓が関係しているって聞いたことがある

年々、腎臓の数値が悪くなってきていて、なんだか腰も痛い

腎臓と腰痛の関係を詳しく知りたい

腎臓が原因で腰痛になっていたらどうしたら腰痛が改善するの?

 

このような疑問をお持ちの方は本記事をお読みください。

 

本記事を読むことで、腎臓のことを一から学べ、腎臓と腰痛がどのように関わっているのかが分かるようになります。

また、腎臓が原因で腰痛に悩む方に私がどのような考えで対処しているのかが分かります。

 

 

本記事の内容

1.腎臓の役割
2.腰痛と腎臓の関係
3.オステオパシーでできる腎臓への処置
まとめ

 

この記事を書いている私は、オステオパシー歴6年、臨床歴8年。
国家資格である理学療法士を持っていて、病院での勤務経験もあります。

 

 

1.腎臓の役割

腎臓の働き


内臓の中でも特に肝臓と腎臓は人体にとって大事な器官です。

 

腎臓がやられてしまうと透析を余儀なくされます。

 

人工的に血液の浄化を行うのが透析であり、最低週3回は必要になります。

 

一回の透析にかかる時間は4~5時間程度です。それを週3回行わなければいけなくなり、透析をしないと老廃物が処理できなくなってしまい、死に至ります。

 

 

腎臓の一番の役割は体内の老廃物を体外へ排出するという働きです。

腎臓は血液をろ過して老廃物や塩分(ナトリウム)などを尿として体外へ排出します。

腎臓にはほかにも、

尿の産生
赤血球を作る
血圧を調整する
カルシウム吸収を活性化させる

 

などの働きがあります。

腎臓は老廃物を排出させるための尿を作り出す役割があり、腎臓がやられてしまうと、体内の老廃物を排出できず、透析を余儀なくされてしまうということを憶えておいてください。

 

人体にとってどれだけ重要な器官であるかお分かりいただけたでしょうか?

 

腎臓の検査


腎臓は一般的な健康診断で尿検査や血液検査でもある程度状態が分かります。

 

尿検査では

尿タンパク、尿潜血、尿糖(腎性糖尿)

の量で検査をします。

 

血液検査では

血清クレアチニン値、血中尿素窒素(BUN)、クレアチニンクリアランス

 

などを指標に腎臓の状態を検査します。

 

これらの数値に問題があった場合、さらに画像検査や生検などで細かく検査をしていきます。

 

腎臓の病気


糸球体腎炎
糖尿病性腎症
腎硬化症
腎盂炎
腎不全
水腎症

 

などが挙げられます。
炎症を起こしている部位や起きている症状によって名前が変わります。

 

腎臓が悪くなってしまう原因


先天的なものを除き、腎臓病の大半は生活習慣病です。

なので、予防できるということを憶えておいてください。

 

糖尿病や高血圧は最も大きく影響します。

また、肥満、運動不足、喫煙、飲酒も腎臓に負担を与えます。

 

 

2.腰痛と腎臓の関係

では、腰痛と腎臓がどのように関係しているのかを見ていきます。

 

腎臓の位置


まず腎臓の位置です。

 

腎臓は左右一対からできています。
右の腎臓の上半分は肝臓の後ろにあります。
左の腎臓は大体脾臓や胃の後ろ側辺りにあります。

 

一番下の肋骨(12肋骨)が脊椎につながる部分辺りです。

 

腎臓結石や急性腎盂腎炎などの場合、腎臓の位置に近い背中側に痛みが走ります。

また、急性腎盂炎(腎臓の炎症)を起こしている時はこの一を叩くと激痛が走り、診断につながります。

 

腎臓と自律神経

腎臓の状態は自律神経を介して背骨の筋肉にも現れます。

 

背骨から交感神経の繊維が腎臓につながっています。

大体胸椎の10番から12番辺りと言われています。

 

腎臓に慢性的な機能不全がある場合、交感神経線維を介して、

 

胸椎の10番から12番辺りの筋肉に緊張やうっ滞となって現れます。

 

その結果、背骨に歪みや捻じれが生まれ、腰痛の原因ともなります。

 

 

水腎症の例

以前、腰の左側(ちょうど第12肋骨の下辺り)がいつも張っていて痛くて困るという方がいらっしゃいました。

 

病院の検査で調べてみると水腎症という状態で腎臓が通常よりも肥大している状態です。

 

腎臓自体が肥大し、背中を圧迫し筋肉の張りや痛みとなって症状が表れている方でした。

 

 

病院では保存療法で様子見だったのですが、

 

その方は整体によって身体のバランスを調整し、

 

腎臓自体の動きや腎臓への血液循環を促進することで、

 

次第に左腰の痛みも治まり、水腎症も悪化していません。

 

 

 

3. オステオパシーでできる腎臓への処置

腎臓に対してオステオパシーでは何ができるのかを解説していきます。

 

腎臓自体が持っている自然の動き

身体は呼吸するときに自然に背骨が伸び縮みしたり、

肋骨が動いたりという自然の動きがあります。

さらにそれを掘り下げていくと、頭蓋骨が独自で持っているリズム(PRM)という微細な動きがあります。

 

このような呼吸に伴う動き、

そして内臓自体が持っている微細な独自の動きというものが腎臓にもあります。

 

息を吸う時に横隔膜が下がると同時に腎臓も下がっていきます。

もし、これがスムーズに行えていない場合、腎臓が下方に動くのを妨げる要因が身体の中にあります。

例えば、骨盤隔膜が硬くなってしまっていたり、そもそも呼吸が深く入らない状態かもしれません。

 

また、腎臓が持っている特有の動きがあります。

それは微細な動きですが腎臓そのものの生命力を表している動きです。

 

この動きを感知し、動きのバランスを整えることが出来るのはオステオパシーだけです。

 

腎臓への血液循環を妨げる要因を解消

人体解剖学 改訂第42版より 南江堂

 

腎臓への血液循環は腎動脈・陣静脈によって行われています。

 

それらは腎臓内に入って葉間動脈や弓状動脈となって枝分かれして走行しています。

 

腎動脈や陣静脈は大血管である腹大動脈や下大静脈から分岐しています。

 

これら大動脈・静脈は横隔膜を貫いて走行しています。

 

また、大血管が走行している背後には背骨があり、そこから股関節に走る大きな大腰筋があります。

 

これら全ての組織が腎臓への血管に影響し、血液循環を妨げる要因となります。

 

特に大腰筋は腰痛と関連が深い筋肉です。

 

腎臓が悪くて腰痛になるというのもありますが、腰痛が長年続いて腎臓が悪くなってしまうということもこのような解剖学的な構造から考えても十二分にありえるということです。

 

自律神経のバランスを整える

腎臓の働きを支配しているのは自律神経です。

 

交感神経が亢進している状態が続くと、自然と血管が細くなって血流量が減っていきます。

 

それは腎臓だけでなく内臓全体の血液循環に影響を及ぼしていきます。

 

 

主に排泄に関わる臓器は副交感神経優位の時に働きます。

運動している時とか、会議で緊張している時とかに尿意を催してしまったら大変ですよね。

 

副交感神経優位の時は血管も広がり臓器への血流が促進されますが、

自律神経のバランスが乱れてしまい中々そういう状態にならない方も多いです。

 

そして、自律神経のバランスは全身の呼吸状態となって身体に表れます。

 

当院の自律神経へのアプローチの詳細はこちらをご参照ください。
≫自律神経失調症改善コース

 

 

腎臓が呼吸に合わせてスムーズに動ける状態

 

腎臓固有の動きが阻害されていない状態

 

腎臓への血液循環が良好な状態

 

自律神経のバランスが取れている状態

 

 

オステオパシーの施術ではこのようなことを目標に施術を行っていきます。

 

 

まとめ

腎臓の主な役割は尿としての老廃物の排泄です。

腎臓が悪いと自律神経を介して背中辺りに症状が出てきます。

腎臓が悪くなってしまう原因は主に生活習慣によるものが大きいので予防できます。

 

腎臓が原因で起きている腰痛はオステオパシーによって改善が見込めます。

なかなか改善しない腰痛、年々腎臓の数値が悪化してきている方、水腎症と診断を受けていて背中に張りを感じている方は当院までご相談ください。

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